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人工知能を用いたリアルタイムポリープ検出システムは、従来の大腸内視鏡検査と比較して腺腫検出率に有意な改善をもたらさないことが、大規模多施設無作為化対照試験で示唆されました。
大腸がんの早期発見と予防には、スクリーニング大腸内視鏡検査での腺腫(良性ポリープ)の確実な検出が不可欠です。近年、人工知能(AI)を用いたコンピュータ支援内視鏡検査(CAC)システムが次々と開発され、検査医師の負担軽減とポリープ検出率の向上が期待されています。しかし、こうしたAI技術が臨床現場で実際にどの程度の効果を発揮するのかについては、まだ一貫した実証が得られていません。
本研究は、リアルタイムポリープ検出システム「EndoMind」の有効性を評価する目的で、5施設の診療所で実施されました。経験豊富な内視鏡医10名(全員10年以上の経験)が、914名の患者を対象に検査を実施し、コンピュータ支援検査グループ(452名)と従来型検査グループ(462名)に分けて比較されました。
今回の結果は、最新のAI技術であっても、必ずしも臨床アウトカムの改善につながるとは限らないことを示しています。コンピュータ支援内視鏡検査の効果に関する研究結果は、試験設計や患者背景が異なることで、依然として一貫性を欠いているのが現状です。今後は、より広範な実地臨床データを集積し、AI検出システムが実際の診療現場でどのような価値をもたらすのか、より大規模で実用的な検証が求められます。
本研究には重要な制限があります。まず、モデルの再現性が十分に検証されていない点が挙げられます。また、異なる試験デザインや患者集団を用いた他の研究との比較が難しく、AI支援内視鏡検査の有効性について一般化した結論を引き出しにくいという課題があります。さらに、検査医師の技能レベルが高かったことが結果に影響した可能性も考慮する必要があります。
Original paper: Artificial intelligence assisted colorectal lesion detection in private practices a randomized controlled study. — NPJ digital medicine. 10.1038/s41746-026-02576-8